モンハンストーリーズ製品版をクリアしての感想レビュー

モンハンストーリーズの発売から投稿時点で2週間とちょっとが経過しました。ゆっくりと進めてきましたが、ようやくシナリオをクリアしましたのでプレイした感想をまとめたいと思います。『まだクリアしてないよー!』って人には、シナリオに迫るネタバレ箇所は後半のみにまとめて隠すように配慮してありますのでご安心を!

念のため書いておきますがこの記事は完全なる個人の感想です。感想なので読者の方にとって共感することもあればイヤだなと感じることも記してあるかもしれません。モンハン好きな一人のログなだけなのでご容赦を・・。

 

本家であるアクションゲームの「モンハン」(※)がRPGになるということで期待と不安を抱えていた今作ですが、結論的には【まあ良かった】という感想でした。5段階評価なら★3、10段階評価なら★7といった具合です。買って損した感はありません

(※:以前の記事同様にカッコで括ったモンハンと書いている部分は本家を指しています)

 

■良かった点
・「モンハン」にきちんとしたストーリーがついた!
従来の「モンハン」ではストーリーなんてあってないようなもので、基本的にはクエストを受注して装備をよくしてさらに強いモンスターに挑戦して・・の繰り返し。その点、モンハンストーリーズはRPGなのできちんとシナリオがついて楽しめるのはヨシですね!

「モンハン」もGOD EATERみたいにヒューマンストーリーがあればいいのになあと常々思っていましたが、「モンハン」は黙々とコマンドを打ち込んで討伐し『俺マジすげえ』感を味わうのが気持ちいいのであって、へたに個性がついたキャラに感情移入して操作する「モンハン」をプレイするよりも、別軸の作品としてモンハンのRPGをリリースしたのは実は正解だったように思います。

・戦闘がシンプルでわかりやすい!
じゃんけんと同じ3すくみを採用したことで子供から大人までシンプルに分かる戦闘を実現しているのは良いと思います。モンスター側はチョイスしてくる傾向や選択パターンが存在することで単純な運ゲーでもないため、「ああ、いまテクニックを選択してきたから次はパワーか?」などと「モンハン」での予備動作から次の動作を推測できる流れが今作にもあるのは面白い。

ただ、戦闘の本当の面白さを得るには対NPCよりも通信対戦などの対人かなと。罠や閃光など多彩なアイテムがお互いに使えるので、より一層の戦術テクニックが求められるはず。まあ、ここまで書いておいて対戦やったことないんですがww でも機械相手にやるより幅が広くて面白いと思います。

・適度な難易度がある!
序盤のシナリオでは特に何も意識せず進められますが、中盤以降はレベル上げや装備の新調といった基礎的な部分はもちろんのこと、オトモンに適切な伝承を行って強化しないと進めづらくなります。「モンハン」ではアクションに自信がないと完全に詰んでしまいますが、RPGではレベルや性能を強化することでいつかは突破できるため、誰もが楽しめるモンハンなコンセプトがいい感じ。

・あのナビルーが最終的に愛着がわく不思議!
冗談だと思うでしょう・・?ホントなんですよww
操作する主人公はドラゴンクエストの主人公同様に無口で没個性なキャラなため、物語の進行はナビルーが代弁する形で進んでいきます。初めてモンハンストーリーズの作品が発表された当時は『このブサイクはなんなの・・』と幻滅しましたが、冒険を通じてコミカルで表情豊かなナビルーと接する度にどんどんかわいいように感じてきます(マジ) アニメ版のナビルーは場を盛り上げようとイヤな感じのうるささを持った性格なんですが、ゲーム版はああいう発言もなくなっていてアツいキャラなんです。ボタン操作しなかったときに勝手に「♪ラパレルン」(こんな感じに聞こえる)と独り言をしゃべるボイスがかわえええ!!

■悪かった点
・クエストのインターフェースは改善すべし!

「モンハン」でも村人と話すことでわがままな悩み事を受注してクエスト達成後に当人に報告する(=会話する)流れがあり、それはモンハンストーリーズでも同様です。ただ、今作は村がそれなりに広く、複数受注した際は頼み込んできた本人を見つけ出すのに苦労します。クエストボードからも報告できるようにしてほしかった。

あとクエストボードを開いた際に「報告可能」がある場合は優先的にリストの一番上に表示されればいいのにでてこない。しかし、なぜかメニューボタンから「サブクエスト」を開いた際は「報告可能」なクエストが一番上に表示される未統一な状況。結局リストを下まで探していかないといけないのは面倒だぜ・・。

・アイテムのインターフェースも改善してほしい!
「モンハン」をプレイしたことがある方ならわかると思いますが、モンハンの世界ってすさまじい数のアイテム・素材があるんですよね。「モンハン」ではアイコン名の羅列で一気に表示されているのですが、今作ではリスト形式なので目的のアイテムを探すのが一苦労。よく使うアイテムをまとめられるマイリストみたいなものを作ってほしかった。

・武器はもう少しなんとかできなかったのか
今作では大剣・片手剣・ハンマー・狩猟笛の4種から選択できるのですが、「モンハン」では双剣・ガンランス・ライトボウガン使いの僕からするとガッカリな武器種。全部実装するのは大変だとしてもボウガンくらいはいけたのではないかと思います・・。遠距離武器だから回避能力が高いけどダメージソースが低い、とか・・。まあ、武器の種類が少ない点は恐らくスタッフ陣からも異論が相次いだと推測しますから、なんらかの理由でやむなく4つに絞ったんでしょうけどね。

戦闘は基本的にモンスターが主なダメージソースでプレイヤーはサポート役ですから、デバフの得意な片手剣が優位(一択?)な状況もバランスとしてはどうなんでしょう・・。

 

悪い点はこのようにシステム面の詰めが甘いのが気になりました。とある場所で温泉に入れるのですが、装備したままジャボジャボと入っていくのにも閉口したなあ・・。昔のRPGじゃないんだから、いまどきそこは装備脱ぐ演出しようぜ・・と思いましたよ。女キャラでプレイしたら一層そう思うはずです、なあそうだろ?みんな!←←←

 

気になったイイ点とイヤな点はこんな感じでしょうか。アニメチックなデザインとビビッドなカラーリングで賑やかな今回のモンハンは、親切すぎるほどのナビルーのナビがありますので、シナリオクリアまでは大きく詰まることなく進められるゲームなのが「モンハン」の短所だった点を解決した最大の長所だと思います。

なお、従来の「モンハン」感を楽しみたい人はシナリオクリア後に解放される2つのコンテンツがあるので”やり込み”ができて叶えられるはず。シナリオクリアまでが下位クエストですから当然クリア後は・・・おわかりですね?w そんなモンスターたちを踏破していく必要があるコンテンツなんだぜ!

過去の体験版の記事でも書いたのですが、万人受けするモンハンが実現した今作。ちょっと子供向けなゲームデザインですが、やり込むために巣の周回もありますし「モンハン」感は十分に感じられるハズw 迷ってる方は遊んでみてもよいと思います!

 

 

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カプコンの辻本Pは発売前から“大作RPG”と自らハードルを上げる発言を重ねて仰っておりました。僕はファミコン世代なのでRPGと言えばドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーといった王道なRPGを経験して育ってきており、その大作RPGの定義にドラクエやFFが一般的に当てはまるかは人それぞれですが、僕はソレらがRPGのベースな価値観なので比較するとさすがに大作と言うには盛りすぎかなあ・・という印象。一言でいえばRPGにとって最重要な「シナリオがペラい」。

ひとまず気になるのは終盤まで続くシュヴァルの暴走。主人公をかなり敵視してくるんですが、そこに至るには理由づけが薄い気がするんです。

冒頭のムービーのイベントにて村が襲われてシュヴァルの母は命を落とします。

「黒の凶気め、くそがああ!!」

となるのはそりゃあわかりますけど、プレイヤー側はゲーム開始直後でその場面に出くわしていて、いや、登場してすぐ死んでますけどお前誰?ってなるわけです。もっと親子二人のやり取りが続いて描かれて『ああ、シュヴァルの母ちゃんいい人や~』と、母の愛情や子から母への思いなどが心にしみる物語の中盤くらいで襲われて死ぬなら感情移入ができるんですが、ゲームはじめてまもなくのまだ各キャラのイメージも固まらない頃に、シュヴァルだけが早々に(勝手に)闇に堕ちていく・・という彼の心についていけない。

その後、寝不足なのか目の下にクマをつけて散々現れては「ユッケ倒してやるグヘヘ!!」と言われましても、えっ?仲良くタマゴ取りに行った臆病シュヴァルじゃん・・な印象が抜け切れませんから、ラスボス手前になってもプレイヤー視点での置いてけぼり感が拭えません・・・。主人公と目的は一緒なんだからシュヴァルはシュヴァルでなんか頑張ってほしいのに、レイアにまたがって邪魔してるだけでしょwwとか思ってしまったよ。彼は彼なりに頑張っていたという描写が少なすぎるから、単純に独りよがりのかわいそうな子でしかないんだよなあ。

(このシュヴァルとの戦闘も不満です。すべてイベントバトルで数ターンで自動終了になるんですが、一回くらいは決着の形で最後まで戦わせてほしかった)

その他の登場人物もなんだか中途半端。何人か登場するんですが各キャラを深化させる展開がないのでとにかく最初から最後まで浅い関係が続きます。発売前のPVを見てもっとナビルーと深くかかわってくるだろうと思ったナンバーズの面々も、研究所から脱出したら絆石の順番を示唆する場面のみで御役御免だし・・。ダン先輩は「ぜっこーちょー」、書士隊の誰かさんはクレヨンしんちゃんのように「ぶりぶり~」としかいいません・・・。セリフに特徴をだすよりも、各キャラごとにシナリオを描いたヒューマンストーリーが欲しかったなあ。

あ、その点では悪役として描かれる博士と助手はよかったですね!彼らの登場するイベントムービーはそれぞれの性格が色濃く反映されていて面白く感じました!最後のほうはまったく描かれないままエンディングになってしまい謎ですがどうなってしまったの・・?

そしてシナリオの肝である「黒の凶気」はなにがしたいのかよくわからんし危機感を煽られてるけど世界全体にさほど危機感が漂ってないし・・。さらに、なんで絆合わせの儀式をする前に主人公は隻眼レウスをオトモンにできたのかも未だに理解できん・・。ここらへんって明確にゲーム内で語られたんでしたっけ?よくある展開だと主人公がレダンの末裔だからとか・・?僕の読解力がないだけなのか泥酔プレイゆえに覚えてないパターンなのか、親切な方に教えてほしいですw

そんなわけでベタで王道ではありつつも広く浅くな展開に終始した今作は、RPGで最重要なシナリオ面が私的にあまりしっくりきていないため「すげー良かったあ!」という感想ではなく「まあ良かった」という感想なのです。タマゴ関連やサブクエストがあるから時間かかるけど、シナリオだけで進ませたら質も量も結構ペラいのではないかと・・(悪くないんだけど重みがない)

なんだかんだと書きましたが、買って損した感がないので満足はしています!念願の大好きなジンオウガにライドオンできたのは感激♪カワイイヤツだぜコイツは!

 

もし続編がでたらやっぱり買ってしまうんだろうけど、次回作があるなら共闘タイプの通信コンテンツは必須でお願いしたいですね。対人コンテンツというのはとても好みが分かれるものなので・・。お粗末様でした。

【10/26追記】
そうだ、そうだ。ようやくカプコンさんに「生肉」の称号を入れてもらえました!僕のプレイヤーネームはずっと”ユッケ”でやっているので、やっぱり選択する称号は生肉でしょう!今までツイッターや過去記事で『回復薬やこんがり肉があるんだから生肉いれてくれええ』と叫んでいたのでありがたや♪ぜひ次回作でもお願いします!

namaniku

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